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対処すべき課題

西武グループは、「西武グループ長期戦略」に基づき、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、持続的かつ力強い成長を目指しております。

当社では、長期的な目標水準を目指すロードマップとして、2017~2019年度中期経営計画をベースに、個別施策及び数値計画を見直し、3ヵ年の「西武グループ中期経営計画(2019~2021年度)」を策定いたしました。この中期経営計画では、引き続き「持続的かつ力強い成長に向けて“Sustainability & Dynamism”」をテーマとして掲げ、「新たな視点でスピード感を持って、イノベーションに挑戦」と「長期的視点での成長基盤の確立」を基本方針に、「新規事業分野の創出」と「既存事業領域の強化」を重点課題として取り組んでまいります。

具体的には、以下の6点を、計画の重点施策として推進してまいります。

1. マーケティング機能の強化

訪日外国人数の増加や人口構造の変化といったパラダイムシフトに対応し、「インバウンド(訪日外国人)」、「シニア」、「こども」といったマーケットへターゲットを拡大することで、新たなビジネスモデルを育成してまいります。インバウンドの増加に対する施策としては、多様化する宿泊需要に対応するため、新たに創設した次世代型の宿泊特化型ホテルブランド「プリンス スマート イン」を展開してまいります。さらに、アクティブシニア層を中心とする新規顧客の取り込みのため、新たに参入した会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」を展開してまいります。

また、「グループ顧客の創造」を企図し、デジタルを活用しながら、マーケティング機能を強化してまいります。

2. 保有資産の有効活用

当社グループは、高輪・品川エリア、芝公園エリアなどの大規模な資産を、利便性の高い都心にホテルを中心とする事業用地として保有しております。これらの保有資産の持つ、潜在的な収益力を顕在化させ、グループ企業価値の極大化を目指すため、「西武グループ アセット戦略」を策定しております。

具体的には、「既存事業のバリューアップ」、「ポートフォリオの組み換え」及び「コア事業への経営資源の集中」の3つの視点から、保有資産の価値極大化を推進いたします。

既存事業のバリューアップについては、既存ホテルの客室やロビー、レストランなどバリューアップ投資を引き続き実施していくとともに、グランエミオ所沢Ⅱ期や所沢駅西口開発計画、メットライフドームエリアのボールパーク化といった所沢エリアの開発に加え、西武新宿線沿線の再開発といった、沿線価値向上を企図した取り組みを推進してまいります。

ポートフォリオの組み換えについては、東京ガーデンテラス紀尾井町をモデルケースに、高輪・品川エリア、芝公園エリアなど、複合開発を検討してまいります。

コア事業への経営資源の集中は、保有資産の収用や売却などによって創出されるキャッシュを元に、グループの経営戦略に沿った、収益向上が見込まれる資産への入れ替えをおこない、また、遊休地などの不稼働資産や高架下などを活用し、資産の効率性及び収益力の向上をはかるものであります。

今後も、大規模な資産を保有するグループの特性を活かし、資産効率化と収益性向上に努めてまいります。

3. グループ内外との連携強化

新規事業分野を創出していくために、グループ内のみならず、外部パートナーとの連携を通じて、顧客のニーズをとらえていくとともに、人材やビジネスノウハウ等の経営資源を獲得してまいります。当社内組織である「西武ラボ」が中心となり、オープンイノベーションプログラムなど取り組みを推進してまいります。

また、外部リソースを活用し、駅やレジャー施設、ホテルなどでAIやロボットなどデジタルを活用した業務自動化に取り組むほか、2017年度に事業を取得したStayWell社のノウハウを活用し、国内外への新規ホテル出店を加速させてまいります。

4. 厳正かつ効率的な設備投資

価値を着実に創造していくために、WACC(加重平均資本コスト)を意識した投資案件の厳選をおこなってまいります。ハードルレートを定め、厳正かつ効率的な設備投資を実施するとともに、投資効果の検証についても徹底してまいります。

5. イノベーションを創出しやすい、組織・風土づくり

従業員一人ひとりを尊重し、多様な能力と熱意を最大限に発揮できる職場風土を醸成する「ダイバーシティマネジメント」の推進やデジタルを活用した業務の自動化・高度化による生産性の向上、スライド勤務やテレワークの実施などによる新たな働き方の推進に加え、オフィス移転や事務所建て替えなど業務改革にもつながる設備投資をおこない、イノベーションを創出しやすい環境を生み出してまいります。

6. 経営基盤の継続強化

経営管理体制やコンプライアンス体制を含むコーポレート・ガバナンスについて、引き続きコーポレートガバナンス・コードの精神に則った実効的なコーポレート・ガバナンスの実現を目指して、各原則を適切に実施してまいります。資本市場動向と経営戦略を連携させたIR活動を通じて、資本市場参加者(株主、投資家、証券アナリスト等)に対し、説明責任を十分に果たし、対話によって信頼関係を構築していくほか、適時適切な情報開示、すべてのステークホルダーとの適切な協働に努めてまいります。

また、当社グループは、鉄道・ホテル業をはじめとする幅広い事業活動を通し、地域・社会と連携した自然環境・地球環境配慮への取り組みをおこなっております。今後も、SDGsを意識した社会課題解決へ向けた取り組みをサステナビリティアクションと称し、グループ一体となって持続的な成長に向けた取り組みを推進してまいります。


それぞれのセグメントの具体的な課題や取り組みなどについては以下のとおりであります。

都市交通・沿線事業

「企業価値向上の源泉」として、安全・安心を基本に、環境や地域社会からの要請に応え、洗練されたサービスを提供することで西武鉄道沿線の価値向上をはかってまいります。

ホームドアの設置や西武新宿線連続立体交差化の推進、耐震補強工事等により安全を確保し、安心の提供に努めるとともに、有料座席指定列車や新型特急車両「Laview」の運行、駅のリニューアルに加え、グループ内外と連携した営業施策やインバウンドの受け入れ態勢強化などによりお客さま満足度の向上をはかり、「選ばれる沿線」、「選ばれる鉄道」を目指してまいります。また、省メンテナンス機器・設備の導入に加え、駅などにおいてAIやロボットを活用することにより、効率的なオペレーションを追求してまいります。

ホテル・レジャー事業

「企業価値向上の原動力」として、日本最大級のホテルチェーンメリットを活かしながら、売上高、収益力、顧客感動度、グローバル展開力を高めてまいります。

既存ホテルのリニューアルなど積極的なバリューアップ投資をおこなっていくとともに、レベニューマネジメントやレピュテーションマネジメントの継続強化に加え、デジタルマーケティングを推進し、環境の変化をとらえたマーケットチェンジをはかってまいります。また、MICE市場での圧倒的なシェア確保のため、セールス活動及び案件管理の高度化をはかってまいります。

さらに、宿泊特化型ホテルブランド「プリンス スマート イン」や会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」など新たな分野に取り組むことに加え、2017年度に事業を取得したStayWell社のノウハウを活用することにより、国内外での新規ホテル開発を加速させてまいります。

不動産事業

「企業価値向上の鍵」として、グループが保有する資産の有効活用により、潜在的な収益力を顕在化してまいります。

グランエミオ所沢Ⅱ期及び所沢駅西口開発計画、西武新宿線沿線の再開発など、沿線価値向上に資する取り組みを推進するとともに、都心エリア(高輪・品川エリア、芝公園エリアなど)の大規模開発についても検討してまいります。そのほか、既存商業施設の改装及び駅ナカ・駅チカ商業施設「エミオ」、賃貸マンション「エミリブ」、保育所「Nicot」を積極的に展開し、西武鉄道沿線の価値向上に努めてまいります。

建設事業・ハワイ事業・その他

建設事業につきましては、リノベーションなど成長分野での受注拡大をはかるとともに、選別受注や原価管理、コストコントロールの徹底に加え、i-ConstructionやICT技術の活用により、生産性の向上ならびに利益率の改善に努めてまいります。

ハワイ事業につきましては、既存ホテルにおけるレベニューマネジメントやレピュテーションマネジメントの継続強化によるRevPAR向上に加え、ホームオーナービジネスの展開により、収益力を拡大させてまいります。

そのほか、伊豆箱根事業及び近江事業ではインバウンドの取り込み強化を引き続き推進するとともに、保有不動産の有効活用に取り組んでまいります。西武ライオンズにつきましては、チーム力の強化及びメットライフドームエリアの「ボールパーク化」による魅力向上、イベント誘致の強化に取り組んでまいります。


当社グループは、今後もさらなる企業価値・株主価値の極大化に向けて企業運営をおこなってまいります。