基本的な考え方
西武グループでは、グループビジョンの中で、「地域・社会の発展、環境の保全に貢献」すること、「常に、自然環境、地球環境への配慮を忘れない」ことを宣言しています。鉄道やホテルをはじめ、多岐にわたり地域・社会と密接に事業を展開する西武グループにとって、自然環境・地域環境に配慮した事業活動は、持続的な成長の基盤となる優先課題です。西武グループでは、エネルギー使用の効率化などによる環境負荷を軽減することに加え、事業を通じた環境の保全に貢献することで自然環境や大気、水資源などに配慮するとともに、ステークホルダーとの積極的なコミュニケーションをはかることによって、地域・社会の一員として信頼される企業グループとなり、持続的な成長を実現します。
西武グループ環境方針
西武グループ各社が、グループビジョンの実現を目指し、サステナビリティアクションに掲げたアジェンダを主とした環境課題に対応する取り組みを積極的、具体的 かつ体系的に推進することで、社会課題解決に貢献することを目的に「西武グループ環境方針」を策定しております。詳しくはこちら をご覧ください。
西武グループ環境負荷削減目標
西武グループでは従前より温暖化の一因となっているCO2の排出削減に積極的に取り組んでおります。今後も引き続きCO2排出量削減に取り組み、更なる地球温暖化防止への貢献に向けて、環境負荷削減目標を設定しております。
環境負荷削減目標
CO2排出量原単位(営業収益当たりCO2排出量)
2030年度までに2018年度比25%削減
西武グループ 環境データ
西武グループにおけるCO2排出量の他、水使用量、資源投入量、産業廃棄物排出量、食品廃棄物等発生量、化学物質取扱量、汚染物質排出量について「西武グループ 環境データ」としてまとめております。
詳しくは以下をご覧ください。
グループ各社の取組み紹介
温室効果ガス削減
省エネ車両・設備導入



グループ各社の輸送サービスでは、環境負荷の少ない輸送手段の更なる効率化を目指し、省エネ車両やエネルギーを有効活用できる駅設備などの導入や電車・バス・タクシーの運転技術研究等を引き続き行うことで、使用エネルギーの低減に努めております。
- 西武鉄道 最新技術のモーターを搭載し、省エネ化した新型特急車両「Laview」、新型通勤車両40000系車両導入(電力使用量従来比▲40%)
- 西武鉄道 電車のブレーキ時に発生する回生電力を蓄電する回生電力貯蔵装置・駅舎補助電源装置の設置
- 西武鉄道 駅照明等のLED化
- 西武バス、伊豆箱根バス、伊豆箱根タクシーグループ、近江鉄道、近江タクシー ハイブリッドバス・タクシーの導入
- 西武バス 東京都・埼玉県内の路線バスで初めて、CO2排出量が少ない「ユーグレナバイオディーゼル燃料」を使用した車両を一部路線で運行
- 伊豆箱根バス 民間企業で全国初となるEVバスの運行開始(沼津駅―沼津港線)
自然エネルギーの活用(太陽光発電・水力発電・地熱活用)

グループ各社では、太陽光発電をはじめとした自然エネルギーを活用したエネルギー供給や冷暖房設備に地熱を活用することによる使用エネルギーの低減を図るほか、西武建設などでは、小水力発電・マイクロ水力発電・バイオマス発電の研究を進めることで温室効果ガスの発生を抑制する取り組みを進めております。
- 西武鉄道、プリンスホテル、近江鉄道 太陽光発電を全国9か所で実施(年間約2,200万kwh発電)
- プリンスホテル 水力発電を軽井沢にて実施(年間148万kwh)
- 地熱活用による冷暖房設備を箱根湯の花プリンスホテル・万座プリンスホテルにて運用(年間CO2▲2,470t)
- 西武建設 西武造園 グループ施設、保有土地などに流出しているわずかな水流を活用し発電を行う小水力発電・マイクロ水力発電や間伐材や食料廃棄などを活用したバイオマス発電を研究
省エネオフィス・設備化

グループ各社では、新設オフィスビルの省エネ化をはじめ、高効率熱源機器の導入や照明のLED化の推進等、各設備の省エネ化を進めています。東京ガーデンテラス紀尾井町では一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が定める建築物省エネルギー性能表示制度であるBELSの評価で最高ランクの5つ星を取得しました。
- 西武プロパティーズ 東京ガーデンテラス紀尾井町 コージェネレーションシステム等の導入
- プリンスホテル、横浜八景島 ヒートポンプを活用した高効率熱源機器の導入によるCO2削減
- プリンスホテル、西武造園 自動芝刈り機の導入によるCO2削減
- 西武鉄道 ダイヤゲート池袋 過熱LOW-Eペアガラス導入
廃棄物削減
廃棄物削減に向けた取り組み

プリンスホテルでは、食品廃棄物の削減・処理・リサイクルを進めるほか、グループ各社ではオフィス等からの廃棄物を削減するため、ICTを利活用しペーパーレス化を推進するほか、ゴミ分別の徹底や排出量管理を行う等各種取り組みを進めております。
- プリンスホテル 購入ロットの見直し、食べ残し防止ポスター掲出などによる啓発、料理のスモールポーション化などによる食品ロスの削減
- プリンスホテル 食品廃棄物の乾燥による減量および肥料への再利用
- 西武ライオンズ 「SAVE THE EARTH Lions GREEN UP!プロジェクト」を2020年度シーズンより開始、球場内飲食店のプラスチック製品の廃止や削減、食品残渣の再活用(バイオガス化)を実施
- 会議資料の削減・デジタル化などによる紙使用量の削減や排出量管理
- 西武鉄道・西武プロパティーズ 傘のシェアリングサービス「アイカサ」のレンタルスポットを西武新宿線全駅に設置し傘の廃棄量削減に貢献
LOSS TO VALUEの推進

西武ホールディングスでは、グループ内外のアセットだけでなく、「鳥の目・虫の目」両方の視点で課題設定から実装までを行うオープンプラットフォームとして、社会課題をテーマにした事業創出プロジェクト「LOSS TO VALUE」を推進しています。
循環型社会への貢献

西武鉄道や西武バスでは、引退車両や代替される機器等を他社へ譲渡し、解体にかかる環境負荷を軽減するほか、「飯能・西武の森」などから出る間伐材などを有効に取り組んでいます。
- 西武鉄道、西武バス、近江タクシー 引退車両や保守点検車両、信号機器等の中古品を他社に譲渡
- 西武鉄道・ハワイ事業 間伐材等の活用(ベンチ・ウッドチップ)
- 西武造園 大津市企業局において、浄水作業過程で発生するこれまで産廃処理を行っていた浄水場発生土を植栽土壌として有効利用
- 西武造園 植物系廃棄物の堆肥化を少ロットで行える技術確立
- 近江鉄道 民間バス事業者初となる、植物性廃食油のバイオディーゼルと軽油混合燃料を使用
- プリンスホテル ホテルから出た生ごみを堆肥化し、その肥料をおさめた契約農家で生産された野菜を仕入れる「ヤサイクル」を実施し、食品循環を形成
- プリンスホテルリネンサプライ 廃棄資材を利用し、ピロケースや仕上げタオルなどを作製し、リネン資材として再利用
水資源の確保
水道水使用量の抑制

グループ各社では、貴重な水資源を確保するため、使用する水の量の抑制や再利用のための施策実施や設備導入を進めています。
- プリンスホテル・西武プロパティーズ 井戸水の活用、排水・雨水の再利用
- プリンスホテル 2泊以上ご宿泊のお客さまに「ノークリーニングサービス」を実施することで、洗剤による環境汚染を低減
- 西武バス 水使用量が従来比で少ないバス洗車機への更新
- ハワイ事業 下水を浄水設備で浄化し、散水用として再利用
きれいな水を確保する取り組み

プリンスホテルでの取水地自治体への寄付による水質保全活動のほか、西武建設、西武造園などでは工事等により発生する汚染水などに対して適切な対応を図ることで、水質汚染を防ぐ取組みを行っています。
- プリンスホテル 販売している「南魚沼のおいしい湧き水」販売1本につき1円を水源のある新潟県南魚沼市へ寄付
- 西武建設 廃棄物処理場建設時に廃棄物から発生する汚染水が地中にしみこまないようベントナイト砕石を活用した工法活用
- 西武造園 除草時に除草剤を使わず重曹の持つ成長抑制作用を用いることで水源、河川などへの除草剤の流出を発生させない工法の使用
森林や生物保護
緑を守る活動・緑を増やす活動

グループ各社では、保有資産に自生する樹木の保護に加え、周辺自治体等との連携により緑を守る活動・増やす活動を行っています。
- 西武鉄道 飯能・西武の森(面積130ha)を行政・市民団体などとともに保全。(2017年に(財)都市緑化機構が実施するSEGES (社会・環境貢献緑地評価システム)において最高位「Superlative Stage」認定)
- 西武鉄道 秩父エリア各自治体が推進する地域環境活動(除草活動等)に参加者を誘致
- 西武鉄道 持続的な環境保全への貢献として里山の原風景を有する狭山丘陵(所沢市三ケ島地区)の山林などを公益財団法人トトロのふるさと基金へ譲渡
- 西武プロパティーズ 東京ガーデンテラス紀尾井町にて良好な緑地を保全(日頃の活動、取組み等により2016年にSEGESにおいて「都市のオアシス」に認定)
- プリンスホテル プリンスホテルの立地する北海道、群馬県、長野県、神奈川県、滋賀県にて自治体と協力し植林
- ハワイ事業 地元環境保護団体と協働し、敷地内にハワイ固有の植物を植樹
西武造園の取組み


西武造園は“人”と“みどり”の環境創造サービス企業として、緑地空間の調査設計・企画や、施工・維持管理事業を全国的に展開しています。また、都市公園等の管理運営事業や、壁面緑化等の技術開発、環境教育プログラムの実施等を通じて、緑化の推進および普及啓発を図っています。また、地域戦略企業として西武緑化管理と横浜緑地があり、地域との連携・協働を促進しています。
- 壁面緑化、屋上緑化など特殊緑化技術の開発、普及
- 造園工事業における緑地空間の創出(年間3万本以上の高木、25万本以上の低木、50万株以上の地被類の植栽、年間3万㎡以上の芝生広場の施工)
- 約2,490haの都市公園等の管理運営事業
- 都市公園等での環境教育プログラムの実施
- 新規事業として農業分野に参入
生物保護のための活動

西武グループでは、生物多様性の保全を重視し様々な取り組みを行っており、「経団連生物多様性宣言」に賛同しております。
グループ各社では、海洋生物と生態系に影響を与えるとされているプラスチックごみ削減に向け、プラスチック製ストローの使用を廃止し、順次紙製に変えるなどの取り組みのほか、使い捨てビニール袋の廃止などを進めております。
その他、西武建設では生物多様性に対応するための設計案評価ツールの導入などを進めているほか、グループ各社で様々な生物保護の取組みを行っております。
- プリンスホテル、西武鉄道 プラスチック製ストローの廃止(順次)
- プリンスホテル 国内ゴルフ場において脱衣所に設置している使い捨てビニール袋の廃止(順次)
- プリンスホテル プラスチック製買い物袋の売上金を地方自治体に寄付し環境保全活動や社会貢献活動に活用
- 西武建設 建築物の生物多様性簡易評価ツール「いきものプラス」を共同開発 生物多様性に関心の高い顧客への提案活動に活用
- 西武建材 採掘後の残壁を緑化し、残壁の風化や浸食等を防ぐほか、緑化による災害防止・生態系の復元
- 横浜八景島・台湾横浜八景島 希少生物の繁殖や傷ついた野生生物の救護・保護
- 西武ペットケア 保護犬猫の譲渡会をPET-SPA店舗やグループ施設で定期開催
- 西武ライオンズ L-FRIENDS活動の一つとして、プラスチック製品の廃止・削減やSAVE LIONS プロジェクト(野生のライオン保全活動)などを行う「環境支援」を実施
グループ各社の取組み紹介
その他

サステナビリティアクションの取り組みを対外的に発信すること等を目的に、「SDGs×Lions GREEN UP! プロジェクトトレイン」を運行しています。