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多様な人財の育成・活躍

目指す姿

個人がスキルを高め、働きがいのある組織づくりにより、はたらく人のほほえみを創出します。
はたらく人の専門性を高め、プロフェッショナルな人財を育成します。

非財務KPI

西武グループではマテリアリティ(重要テーマ)ごとに非財務KPIを設定しております。
詳しくはこちらをご覧ください。

西武グループ人財戦略

西武グループでは、「西武グループ長期戦略2035」およびそれに基づく2024年度を初年度とする「中期経営計画(2024-2026年度)」の目標達成のために、「西武グループ人財戦略」を策定し、人財戦略の目標値を設定しました。



西武グループ人財戦略 戦略体系図

このたび策定しました「西武グループ人財戦略」は、以下の戦略体系図に基づき、グループ全体およびグループ各社において経営戦略目標の達成を意識しながら、戦略上取り組み優先度の高いスキルと必要人数の確保を目指し「人財スキル・人員数の確保」のための取り組みを実行するとともに、スキルが最大限発揮される「働きがいのある組織」に向けた取り組みを実行し、「個人の成長」を促進していきます。そのうえで「個人×個人が最大限活躍できる組織づくり」を行うことで、「プロフェッショナル集団」を目指していきます。

戦略体系図

戦略体系図



人財スキル・人員数の確保へ

経営戦略実現に向けて必要なスキルを確保することを基本として、戦略体系図に基づき、既存社員の自律的な育成支援に加え、新規やキャリア採用などを通じて「人財スキル・人員数」を確保していきます。戦略目標達成のために、特に取り組み優先度の高いスキルを「強化人財」として設定しました。「デジタル経営」のより一層の推進を企図し、グループ共通の強化人財として、2026年度までに「DXリーダー」を300人確保していきます。株式会社西武ホールディングスでは、グループ経営を力強く推進し、グループの経営戦略目標を確実に達成するため、「経営企画人財」を確保していきます。西武鉄道株式会社では、「住みたい沿線」「訪れたい沿線」を実現し、安全・快適な輸送を継続するとともに、沿線価値向上に主体的役割を担うため、「鉄道計画人財」や「沿線活性化人財」を確保していきます。株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドでは、MC契約を主として、スピード感をもって観光大国実現に貢献するとともに、世界で勝負できるホスピタリティを向上させ、非日常体験を提供していくため、「GM人財(総支配人候補)」を確保していきます。株式会社西武リアルティソリューションズでは、「まちづくり」を通じて、様々な角度から不動産に付加価値をつけ、総合不動産業への進化を遂げるため、「AM人財」や「開発人財」を確保していきます。
また「強化人財」をはじめとする従業員の人財育成に際し、個人主体の自律的な成長を促進していくためのツールとして「SEIBU ACADEMY」(セイブ アカデミー)を積極的に展開します。「SEIBU ACADEMY」ではまず、グループ従業員向けの「教育・育成カリキュラム提供」として、公開講座や通信講座などの自己啓発プログラムの提供に加え、オンライン学習サービスや社内講師、経営者レクチャーなどを提供していきます。また、「バッジ制度に基づくスキル獲得促進」として、「SEIBU Smile バッジ」を導入し、あらかじめ設定した要件を満たした従業員に対し、スキル認証バッジを進呈するなどして、グループ従業員のスキル獲得意欲を高めていきます。さらに従業員の「キャリアサポート」としてキャリアコンサルタントなどの相談員がキャリアビジョン、スキル獲得を支援することで、従業員のキャリア形成を後押ししていきます。これらの取り組みを推進しながら、以下の目標値の達成を目指し、人財確保を図っていきます。

目標値

戦略体系図 項目 目標 目標値 対象会社 達成時期
人財スキル・
人員数の確保
グループ強化人財 DXリーダー 300人 西武ホールディングス、
グループ主要会社本社部門
2026年度
グループ主要4社
強化人財
経営企画人財 40人 西武ホールディングス 2033年度
鉄道計画人財 20人 西武鉄道 2026年度
沿線活性化人財 30人 西武鉄道 2026年度
DX人財 80人 西武鉄道 2026年度
GM(総支配人候補) 100人 西武・プリンスホテルズ
ワールドワイド
2035年度
AM人財 30人 西武リアルティ
ソリューションズ
2026年度
開発人財 70人 西武リアルティ
ソリューションズ
2026年度


働きがいのある組織へ

スキル確保と並行し、スキルが最大限発揮される「働きがいのある組織」をつくっていくため、戦略体系図に基づき、働きがい(エンゲージメント)調査を実施し、その結果や従業員の声などを参考にしながら働きがい向上のための課題を明確化し、「エンゲージメント優先指標」を定め、それに基づくアクションプランを実行していきます。具体的には「インナーコミュニケーション」の観点から、経営陣と従業員の座談会や社内インターンシップ、社内レクリエーションなどを実施します。また公募型制度やFA制度のさらなる推進や、一般従業員向けの評価制度改革を推進します。さらに健康経営やカフェテリアプラン導入、働く施設環境の整備なども進めることで、以下の目標値に向かって働きがいのある組織づくりを進めていきます。

目標値

戦略体系図 項目 目標 目標値 対象会社 達成時期
働きがい向上 エンゲージメント エンゲージメントスコア
・レーティング(※)
スコア58以上
レーティングA以上
国内全社
※…株式会社リンクアンドモチベーションの提供するエンゲージメントサーベイ結果に基づくスコア・レーティング



組織の成長へ(ダイバーシティ推進)

スキルの確保とスキルが最大限発揮される「働きがいのある組織」により個人としての成長と成果を促進します。その上で、組織として最大限の成長と成果を実現するため、「個人×個人が最大限活躍できる組織」づくりを進めていきます。イノベーションを創出できる組織を将来的なありたい姿として描きながら、組織の中において多様性がメリットであると感じられる組織づくりを目指し、経営陣などからの継続的な発信を強化するとともに、多様性が成功に繋がるようなチームビルディングワークショップやグループ横断プロジェクトなど、従業員の成功体験を通じて、「組織の成長」にむけて取り組んでまいります。

また、従業員一人ひとりの個性を尊重し、多様性を活かす組織をつくるため、女性活躍推進を中心とした取り組みに加え、安心して働くことのできる環境整備、その他外国人雇用や障がい者雇用、シニア人財の確保など多様な人財確保に努めてまいります。
具体的な取り組みはダイバーシティの推進 をご覧ください。

以上を戦略の柱に据えて、「西武グループ人財戦略」に関する目標値を達成するとともに、西武グループの経営戦略目標を確実に達成すべく、スピード感をもって各施策に取り組んでまいります。

グループ各社の取組み紹介

働き方改革

勤務制度等の改正・労働環境整備

グループ各社では、ワークライフバランスの充実や各従業員にあった働き方を目指し、勤務時間や場所にとらわれない働き方に加え、長時間労働の抑制などに取り組むことで、働きやすい環境づくりを行っております。

具体的取り組み
  • 就業時間を選ぶことができるスライド勤務時間制度の運用やフレックスタイム制度の導入、自宅等での勤務を行うテレワーク、ICT利活用による多様なワークスタイルの整備
  • 時間外勤務管理の徹底やシステム化などによる長時間労働の抑制
  • 鉄道・ホテル従業員向け社員寮の新設・建替えなどによる整備
  • 西武鉄道宿泊施設の寝室衛生環境の向上

業務効率向上に向けた取り組み

グループ各社では、ICTの利活用に積極的に取り組んでいます。業務効率を向上し従業員の労働環境を整備するほか、お客さまへの安全・安心、快適をさらに高めるため実証実験への協力やロボット等の導入、またAI等を活用したお客さまへのソリューション提供等を行っております。

具体的取り組み

多様な人財雇用

学生のキャリア選択の機会提供として、グループ各社では高校生向け職場見学会・インターンシップや、大学生・大学院生向けインターンシップを開催しています。
具体的な取り組み・採用情報は、西武グループ採用情報 をご覧ください。
また、今後は従来の新卒定期採用に加え、キャリア採用や副業等の市場にも着目し、グループ一丸となって人財確保を図ってまいります。

従業員教育・管理

研修・教育制度

持続的な企業価値向上および生産性向上に向け、社員一丸となり成長を遂げるため、階層別、年次別の研修制度の充実を図るほか、自発的な学習意欲の支援などを行っております。

具体的取り組み
  • 新入社員、入社年次別、管理職別に研修を実施
  • 2018年度より「SEIBU ACADEMY」を設立 海外留学制度、海外派遣制度導入に加え、語学研修や通信講座などを設定
  • 業務上必要な資格取得に向けた支援・取得者への手当や奨励金の支給
  • グループ各社へのJ-SOX、経済法制に関する講習や事業内容に応じた安全教育・技能講習会の実施
  • 動画やオンラインを活用した研修機会の提供
  • ハワイの各ホテルでは「Prince Make a Difference Program」としてボランティアや地域活動に従事する社員に、通常の有給休暇に加えて年間1日の有給休暇を付与

労使の対話

西武鉄道㈱では、組合との労働協約により、労使協議する仕組みを設けています。さまざまな課題を双方で共有し、会社事業の健全な発展と従業員の労働条件の向上などを図ることで、従業員一人ひとりが働きがいをもって働き、お互いが共に成長できる健全な労使関係を構築しています。

従業員をはじめとした健康・人権・安全

基本的な考え方

西武グループでは、従業員の人権を尊重し、安全や健康を確保することが、グループの持続的かつ力強い成長につながる原資であると考えております。「西武グループ企業倫理規範」で規定するとおり、事業活動を行うすべての国・地域の関係法令を遵守しております。また、自社のみならずサプライチェーンを含めたすべての人の人権を尊重することを規定する「西武グループ人権方針」に則り、人種、性別、宗教、信条、国籍、民族、年齢、障がい、性的指向、性自認などの性的マイノリティー、健康状態、出身地、職業や社会的身分等を理由とした⼀切の差別を行わない姿勢を明確にしております。また、雇用労働における基本的な権利として、労働法令を順守し、生活の安定のために従業員への最低賃金以上の賃金を支払うことを⽅針としています。加えて、「西武グループ サプライヤーガイドライン」に基づき、グループ各社のお取引先である協力企業の皆さまへも、安全で衛生的な職場環境の確保など自社の労働環境への配慮をお願いしており、サプライチェーン全体で人権尊重や安全・健康の確保に取り組んでおります。

西武グループ健康経営宣言

グループビジョン「でかける人を、ほほえむ人へ。」の実現のためには、従業員自身が「健康でほほえむ」ことができる環境づくりが重要であることから、健康経営を推進します。

  • 従業員とその家族の心身の健康づくりを支援します。
  • 従業員一人ひとりが力を最大限に発揮できる、働きがいのある職場環境を整備します。
  • 従業員の健康と働きがいを基本として、グループの多彩なサービスを通じて「ほほえみ」を届け、お客さまの豊かな毎日を応援します。  


株式会社西武ホールディングス

代表取締役会長 兼 CEO 
後藤 高志

■推進体制について

西武グループ各社で、人事部担当部門および産業医・安全衛生管理者のほか、保健師や安全衛生推進者などで構成する安全衛生委員会を月1回開催しています。年間の安全衛生計画⽴案や、従業員の健康課題や時間外労働状況のモニタリングを行い、計画的かつ継続的な安全衛生体制を構築しています。また、当社人財戦略部が事務局となり原則年1回、西武グループ健康経営推進会議を行っております。本会議での報告・ディスカッション内容は西武グループサステナビリティ委員会および当社取締役会に報告し、経営層がモニタリングを行っております。

西武グループ健康経営推進会議(原則年1回開催)

目的:健康経営に関する実態を経営層が把握し、PDCAを回すことでグループとしての健康経営を促進する体制を整備すること
メンバー:西武ホールディングスおよび主要事業会社人事担当部長および西武健康保険組合常任理事
主な内容:グループにおける重点健康テーマや定量目標の設定、グループ各社の健康課題や取り組み報告

具体的取り組み
■健康維持対策
  • 積極的な健康診断の受診
    社内出張健康診断を実施し、ほぼ全ての従業員が健康診断を受診
  • 特定保健指導
    特定健診の結果から、生活習慣病の発症リスクが高いが、習慣の見直しによって改善・予防効果が期待できる従業員に対して、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)が特定保健指導を実施
  • メンタルヘルス対策
    「ストレスチェック」結果を分析し、各職場にフィードバックするとともに、研修など具体的なケアを実施することで快適な職場づくりを推進
  • 社内の産業保健スタッフによる積極的な個人・職場へのフォローを継続的に実施
  • 本人がアクセスできる外部の相談窓口を設置し、メンタルヘルス不調の防止、早期介入を可能とする環境を整備
■健康増進
  • 禁煙推進
    禁煙ポスターの掲出
    禁煙に関するDVDを用いた職場教育の実施
    禁煙治療に係る費用の一部補助
  • メタボ解消・予防
    食生活の見直しや運動習慣を身につけるためのイベントなど各種健康増進施策を実施
    西武ホールディングスでは「健康な食事・食環境」を提供する一環として、ダイヤゲート池袋にて「スマートミール」の認証を取得
■感染予防対策
  • インフルエンザワクチン接種を毎年実施
  • 社員、社員の家族、関連会社社員を対象とした西武グループ新型コロナワクチン職域接種を実施
■労働災害防止に向けた取り組み
  • 安全教育の実施
  • 5S活動、定期的な職場巡回、ヒヤリ・ハット活動やリスクアセスメントなどの安全管理活動を職場ごとに実施
  • ※安全・健康に関するデータは非財務データブックをご参照ください。

■人権配慮やハラスメント根絶に向けた取り組み
  • 全従業員へ「西武グループ企業倫理規範」「西武グループ行動指針」に沿った具体的なケーススタディと「西武グループ人権方針」を記載したコンプライアンスマニュアルを配付し各職場での教育実施
  • 人権に関するe-ラーニングの実施
  • 各部に設置したコンプライアンスリーダー・推進者へのハラスメントや差別などへの対応研修
  • ホットライン(内部通報制度)の設置
■安全確保に向けた継続的な取り組み
  • 職場ごとのリスクを踏まえた定期的な安全教育実施
  • 安全衛生委員会を中心とした時間外労働のモニタリングと改善喚起
【グローバルな健康課題に対する取組み】
■グローバルな健康課題への対応

三大感染症(HIV/ エイズ・結核・マラリア)を始めとするグローバルな健康課題はその伝播性や対策に要する経費負担の大きさから、一国のみで解決できる問題ではなく、世界各国が協力して対策を進めていかなければならない地球規模の問題です。
西武グループでは主に海外派遣者に対して適切な感染予防対策を実施することで対応しています。

■西武グループの取組み 

(1)海外派遣者への対応
西武グループ各社では「西武グループ海外派遣者健康管理ガイドライン」に基づき、海外派遣者 および帯同家族 に対して、派遣前後および派遣中の健康診断および国が推奨する地域毎のワクチン接種を会社負担で実施しています。
また海外派遣中に社員本人が負担する医療費の負担軽減を目的に、西武健康保険組合の海外療養費制度の利用推奨に加えて会社負担で医療保険(海外旅行保険)に加入しています。
これらの取り組みを通じて、不慣れな環境下でも安心して能力を発揮できる環境整備を行っています。
(2)社員への教育
西武グループ各社では、業務目的の海外派遣者のみならず余暇目的で海外旅行に行く社員等を対象に、産業保健スタッフより「輸入感染症」等について教育を定期的に行っています。

【外部からの評価】

西武グループ19社が「健康経営優良法人 2023」の認定を取得 ~新たに7社が初認定、「はたらく人を、ほほえむ人へ。」の実現に向け、取り組みを推進~